当作品は横浜市の山手地区の祭典「花と器のハーモニー」にて制作されたものです。この催事は、横浜市が所有する７軒の歴史的洋館が連動して毎年６月に催され今年で１３回目を数えています。７組のアーティストが、それぞれに指定された１軒の内装空間を、生花とテーブルコーディネートを主軸に飾り付け、あざやかなデザインの世界を披露するというものです。私達MoNoは、舞台の一つ「エリスマン邸」の装飾アーティストとしてコンペティションにて選出されました。私達が国内外で継続してきた「歴史的空間での現代アート創作」の最新作となります。

舞台となる「エリスマン邸」は　「日本の現代建築の父」と称されるA.レーモンドが８０余年前にスイス人貿易商エリスマンの住居として設計した瀟洒な洋館です。現在、元町公園内に移築され　横浜市認定歴史的建造物として一般に公開されています。Ｆ．Ｌ．ライトに師事したレーモンドが来日して間もない頃の作品でインテリア空間にはライトの影響もうかがえます。

「花と器のハーモニー」への参加作品とするために、私達ＭｏＮｏは　フラワー&テーブルコーディネーター島津まどか氏をゲストアーティストに迎えコラボレーションスタイルにて　創作に挑みます。タイトルは　「白い森 - White Forest」。エリスマン邸を取り巻く公園の豊かな緑が建物内に広がるというストーリーをベースに、この建物に刻まれた８０余年の歩みの記憶と今を生きる私達自身の現在を、ペーパーアートと生花になぞらえて２種類の花々が洋館のインテリア空間を彩ります。花、器　そして　空間アートが協演するまったく新たなライフスタイル・エキシビジョン　です。