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installation art work

UKIGUMO - floating clouds

UKIGUMO gallery /  UKIGUMO movie 

● 作品について ●

当プロジェクトは、南仏モンペリエで開催された「国際建築フェスティバル」の出展者の1チームとして制作展示公開したインスタレーションアート作品です。

当フェスティバルへの出展者は、欧州、北米、南米、オーストラリア、アジア圏からの約170組が応募した国際コンペティションで選出された10組にゲスト枠1組を加えた計11組で、欧米勢で占められた中でMoNoは唯一の日本そしてアジア圏からの参加者となりました。今年で第5回を数える当フェスティバルは協会Champ Libre主催の下、市及び現地建築家や国立建築大学と協同し運営されています。その主旨は、選ばれた建築家チームそれぞれが市内旧市街11箇所の市認定歴史的建造物の中庭にインスタレーションアートを制作展示することで街全体を美術館化し、眠っている都市資産を再認識しようというものです。会期中の来場者は約7000人に上り、本年はフランス国営テレビにて報道されるなど大きな話題となりました。

MoNoによる作品「UKIGUMO-floating clouds」 は、2009年にオーストリアはウイーン郊外で現地州建築家協会力の下で発表されたインスタレーションアート作品「Light and Atmosphere in the Japanese way」でも扱われた 「日本独自の空間感覚」のプレゼンテーションをさらに発展させたものです。今回の制作展示会場となった歴史的建造物Hotel Griffyが美しい石柱や彫刻を抱くヨーロッパ中世の面影が色濃く残る空間であることから、ここへ日本的な空間を挿入して対比させることを意図しました。西洋的な柱と対峙する日本的な柱のモチーフとして細くしなやかな柱を林立させ、さらにこの異なる2つの世界を連結させる装置として「浮雲UKIGUMO」を加えています。これは日本の中世絵画 「洛中洛外図」 「源氏物語絵巻」 から想を得たもので、一つの視界に異なる時空を収める策としての浮雲に見立てられた不織布とバルーンが挿入された日本的な空間を覆いました。バルーンは時間経過で透明度を変化させるクリア種を用いることで、中世と現代との時空移動を示唆しています。

<概 要> 催 事 :     第5回 国際建築フェスティバル

会主催 :                          CHAMP LIBRE 協会

会 場 :         認定歴史的建造物 ホテルグリフィー

           26 rue de l'aigullerie  MONTPELLIER

期 間 :           2010年6月17日(木)~20日(日) 

開会式 :                 2010年6月16日(水)19:30 

           認定歴史的建造物 ホテルグレイヴ