● 作品について ●
2009年春、日本オーストリア両国外務省が推進する交流140周年認定事業として、ウイーン郊外でインスタレーションアートの制作公開を実施しました。これは、ORTE州建築家協会と国立ドナウ大学が主催した国際建築コンペティション " Daylight Spaces - TIA Scholarship Award 2007 " をMoNoが受賞したことを契機とするもので、現地ニーダーエステライヒ州の芸術家招聘制度”Artist in Residence krems”のゲストアーティストとしての活動の一環でした。現地ではレクチャーや作品公開を通し、同賞受賞作品 "hanasaki-house/5LEVELS×3SPA CES"でも高く評価された「日本独自の空間性」をテーマに、現代日本の様々なシーンを紹介しつつ今も受け継がれている伝統的な日本の空間感覚をプレゼンテーションしました。
インスタレーションアートについては世界的建材メーカーVELUXオーストリア社の支援を受け、同本社ショールームにてORTE州建築家協会主催による一般公開を行いました。作品は日本的な空間のモチーフとしての竹林をイメージするもので、密生する竹のように林立する装置がしなやかに揺らぎ光や気配を変化させる空間となっています。マテリアルの数を極限まで抑え、あえてどの国でも手に入る規格工業製品で日本らしさの表現に挑みました。現地の復活祭休暇を挟む3週間の公開中には、多くの来場者が自由に作品内部に歩を進めこの日本的な空間を体験しました。日本独自の空間性を持つ装置とオーストリアの空間と光のコラボレーションは、両国間の芸術文化交流において節目の時機にふさわしい新たな発見を与えられたと確信しています。
< 概 要 >
主 催 : ORTE州建築家協会
場 所 : Velux-Austria 本社ショールーム
Veluxstraße 3, 2120 Wolkersdorf
期 間 : 2009年3月30日(月)~4月20日(月)
オープニング : 2009年3月27日(金)19:00
協 賛 : VELUX-AUSTRIA
助 成 : 団法人ユニオン造形文化財団
財団法人野村国際文化財団